COSMO-NEXT COMPANY

コラム

第106話:「3つの見える化」
「3つの見える化」は、仕事の効率化や問題解決に役立つ考え方です。
特に、業務改善やミスの削減に効果的で、臨床検査技師の仕事やレイバースケジューリングにも活かせます。

1.業務の見える化(プロセスの見える化)
  「どの仕事を」「誰が」「どのように進めているか」を明確にすることで、作業の無駄やボトルネックを発見できます。
 ◇具体的な方法
  ・業務フロー図を作成する
   → 例:「患者検体の受領 → 検査 → 結果報告」の流れをフローチャート化
  ・担当者ごとの業務一覧を作る
   → 誰が何を担当しているのかを明確に
  ・タスク管理ツールを活用する
   → Excel、Trello、スケジュール管理システムを使うと便利
 ◇効果
  ・無駄な手順や重複作業を削減できる
  ・誰が何をすべきか明確になり、ミスを減らせる
  ・仕事を標準化し、新人教育もしやすくなる

2.データの見える化
  感覚や経験だけでなく、数値やグラフで業務状況を把握すると、客観的な判断ができるようになります。
 ◇具体的な方法
  ・業務データを収集し、グラフ化する
   → 例:「検査数の推移」「作業時間の変化」などを折れ線グラフ・棒グラフで可視化
  ・エラーやミスの発生頻度を記録する
   → どこでミスが発生しているかを定量的に把握
  ・リアルタイムモニタリングを導入する
   → 例:「スキャンde管理」を使って、バーコードスキャンによる検体管理を可視化
 ◇効果
  ・業務のボトルネックが明確になり、対策を立てやすい
  ・改善の効果が数値でわかるので、PDCAを回しやすい
  ・感覚的な判断を減らし、データに基づいた意思決定ができる

3.問題の見える化
  問題が起きたときに、「なぜ発生したのか」「どこに課題があるのか」を具体的に特定することが大切です。
 ◇具体的な方法
  ・ヒヤリハット・トラブルを記録し、共有する
   → 例:「この検査でエラーが出やすい」「特定の時間帯に作業が集中しすぎる」
  ・原因分析ツールを活用する(特性要因図など)
   → 5W1H(なぜ? いつ? どこで? どうやって? 何が?)を整理
  ・現場の声を集める
   → 例:「スタッフの意見をヒアリング」「アンケートを実施」
 ◇効果
  ・問題が起きる前に未然防止ができる
  ・「なぜ?」を明確にし、根本原因を解決できる
  ・ 継続的な改善につながる