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コラム

第108話:「FLコスト」
FLコストとは、飲食業やサービス業において重要な経営指標の一つで、「Food(食材費)」と「Labor(人件費)」の合計コストを指します。
FLコストは売上に対する割合(FL比率)を計算し、店舗の利益管理やコストコントロールに活用されます。

<FLコストの計算方法>
FLコストは、以下の式で計算されます。
  FLコスト(円) = 食材費(F)+ 人件費(L)
また、売上に対するFL比率も重要で、以下の式で求めます。
  FL比率(%) =(FLコスト ÷ 売上)× 100
例えば、売上が1,000万円、食材費が300万円、人件費が350万円だった場合、
  FLコスト = 300万円 + 350万円 = 650万円
  FL比率 =(650万円 ÷ 1,000万円)× 100 = 65%

<FLコストの適正範囲>
一般的に、飲食店におけるFLコストの目安は55~60%以下が理想とされています。
 ・50%以下 :非常に優秀(高利益)
 ・55~60%:一般的な目標範囲
 ・65%以上 :利益圧迫の可能性が高い
FLコストが高すぎると、利益が減り、経営が厳しくなります。逆に低すぎると、品質やサービスの低下につながる可能性があるため、適正なバランスが重要です。

<FLコストを改善する方法>
FLコストを最適化するには、以下のような施策が有効です。
1.食材費(F)の削減
  仕入れの見直し:仕入れ業者の変更や一括仕入れでコストを抑える
  原価管理の徹底:廃棄ロスを削減し、食材の無駄をなくす
  メニューの工夫:原価率の高いメニューを改善し、利益率の高い商品を増やす
2.人件費(L)の削減
  シフトの最適化:ピーク時とアイドルタイムの人員配置を最適化
  業務の効率化:オペレーションの改善や自動化(セルフレジ導入など)
  スタッフ教育:スタッフのスキルを向上させ、少人数でも高い生産性を発揮できるようにする

<まとめ>
 ・FLコストは、「食材費(F)」+「人件費(L)」の合計コスト
 ・適正なFL比率は 55~60%以下 が理想
 ・FLコストが高すぎると利益が減少するため、適切な管理が必要
 ・改善策として、仕入れ・メニュー・人員配置の見直しが効果的
飲食店経営では、FLコストを適切にコントロールすることで、利益を最大化し、持続的な成長が可能になります。