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コラム

第89話:「PL思考」と「BS思考」
「PL思考」と「BS思考」は、ビジネスにおける財務分析や経営判断に関わる異なる視点を指します。
それぞれの違いについて説明します。

<PL思考>
「PL思考」は、「損益計算書」に基づく思考を指します。
損益計算書は、企業の一定期間における収益や費用、利益を示すもので、ビジネスの「収益性」に焦点を当てています。

1.視点: 企業がどれだけの収益を得て、どれだけの費用をかけているか、
  最終的な利益がどうなっているかに着目します。
2.主な要素: 売上、コスト、営業利益、経常利益、純利益など。
3.目的: 企業がどれだけ効率的に利益を生み出しているかを評価し、改善のための戦略を考える。

<BS思考>
「BS思考」は、「貸借対照表」に基づく思考を指します。
貸借対照表は、企業の特定時点における資産、負債、資本のバランスを示し、
ビジネスの「財務状態」に焦点を当てています。

1.視点: 企業がどれだけの資産を持ち、どれだけの負債を抱えているか、自己資本比率がどうなっているかなど、
  長期的な財務の健全性に着目します。
2.主な要素: 資産、負債、純資産(自己資本)。
3.目的: 企業の資金繰りや財務基盤の安定性を確認し、資本構成や財務リスクを管理するための判断を行う。

<違いのまとめ>
◇PL思考: 収益や費用のバランスを見て短期的な収益性を重視する思考。
◇BS思考: 資産や負債、資本のバランスを見て、長期的な財務安定性を重視する思考。

このように、PL思考は主に企業の短期的な業績や収益性に焦点を当てるのに対し、
BS思考は企業の財務の健全性や長期的な安定性に焦点を当てるという違いがあります。